フリーランスの音楽家なので毎日音楽を作らないと生きていけない。
クライアントさんから依頼があってたり、プロジェクトに参加していたりすれば、もちろん目の前にすべき事の山があるわけだけど、
そうじゃなくてもストックミュージックの制作(オーディオジャングルとオーディオストック)やら仕事用のデモやらコンサートの準備やらを、常にやってないといけない。
そうしないと生きて行けないわけです。
現状、ドイツに住んでいるのですが生活費が東京と比べて圧倒的に安いというアドバンテージがありつつも、ビザの関係でアーティスト活動以外にお金を稼いじゃいけないことになっているので、おおっぴらにバイトもできない。
だから大事なのは素晴らしいインスピレーションを得てすごい作品を1つ作ることではなくて、
淡々と毎日、会社に行くように畑を耕すように音楽を作り続けること。
それができるかが生命線になると感じています。
そのために僕がこころがけている考え方がスモーレストステップという考え方。
その名の通りすべきことを細分化して最も小さなステップにしてすすんで行くという考え方です。
この本によると4sとはsmall short simple slowの4つらしい。
(本を読んだのが大分前なので内容が自分ナイズされてしまっているかもしれません。)
小さく、短く、単純で、ゆっくり
つまり
ゆっくりやっても10分位で終わらせられる、結果に対して大きな影響をもたらさない単純なこと。
僕は頑なにこれを守って作業しているのですが、さらに加えて一つ一つのステップをすべてEvernoteや紙に書くようにしている。
そして50分ごとに5個のスモーレストステップをこなすようにしている。
不思議なんだけど、だいたい流れがわかっている楽曲制作の場合、早くて50遅くて70のスモーレストステップで完成する。
だから僕は安心してただ淡々とステップをこなしていけばいい。
たとえば締め切りが迫っている制作を焦ってやったとしても、淡々とスモーレストステップをこなして機械のようにやったとしても完成までのトータルの時間は変わらないです。
それどころか焦るという状況は(特に僕の場合は)かえって制作の進行を遅らせることがほとんどなんです。
制作が前に進まない時は、おおむね作業がこのスモーレストステップから離れてしまっている時。
曲の完成を急いでしまっていたり、まだできてすらいない作品の評価が気になってしまったり。
さらに、作りかけの曲がいい感じで熱中してしまっているときですらそれは起こり得ます。
だから常にタスク化した最も小さな単位を1時間に5つくらいこなすことに戻るようにします。
作品の完成という状況は、自分が作業をやった後に来る結果です。
人の評価やそこから得られる収入も自分がやったことのあとにくる結果。
それは作業する中ではほとんど意識する必要のないことであり、無駄なリソースの浪費だと僕は考えています。
2017-05-23追記
ここにブログを書くようになって最近は毎日1記事書くようにしているのですが、これについても同じだと気づきました。
とりあえずテーマになりそうなことを10分間思いつくだけ上げてみよう。
一つのテーマで10分だけ書いてみよう。
内容に加えられそうなネタを10分間探してみよう。
みたいな感じでただただ淡々と1mmずつ進めていく。
結果そっちのほうがすんなり書き終わりますね。