まず宣伝ですがAudioStockにて最近販売開始した楽曲です。
製品プロモーションや企業ビデオ等での使用を想定してます。
現在オーディオストックにて¥2160にてロイヤリティー販売をしております。
ナレーション等他の音が入らないことを想定して、音圧も情報量もギュウギュウに詰め込んだ楽曲になっています。
コード進行はC B7 G G/Bです。日本っぽいです。
今回は制作記録として音圧にフォーカスしてみたいと思います。
この種類の楽曲(EDM、ダブステップ)はとかくストックミュージックの市場でも音圧戦争が激しく、AudioStock内の類似の楽曲に合わせて音圧を上げるのがとても難しかったです。
上げれば上げるほどやはり俗に言う「団子状態」になってしまいます。
音圧稼ぎに貢献している要素としては音作りの段階でかなり強めにダッキングをかけています。4つ打ちの曲ではないのですが以前書いたKickstartの2重がけで変則的なボリュームカーブを書いています。
ある程度ミックスが終わった後マキシマイザー(WAVES L3-LL)でリファレンス曲と同じ位の音圧まで上げて、そこからバランスを取り直すようにしました。
最終で大きく音圧を上げる場合は、それによってかなり飽和が生まれるので、そこまでに作ったミックスバランスは崩すものだと考えるようにしています。
自分でミックスもマスタリングもやる作曲家にとっては、この方法が可能なのがアドバンテージだと思っています。
それから、大抵ミックス後はリファレンスと比べて高域が足りないように感じるのでマキシマイザーの前にEQを挟んで、そのまま広域を上げます。
ハイハットやシンセなど広域にある楽器を単独で扱った方が音のクオリティーを落とさずにすむと以前は考えていましたが、ハイに限って言えばマスターをEQでそのまま上げてしまったほうが、すんなりまとまります。(すでに時間をかけて整えたミックスの位相がずれないからだと思います。)
一通り音圧上げを終えたらバウンスすると思いますが、マキシマイズしていないバージョンもバウンスして下さい。
それらのトラックを並べて、同じ大きさで聴こえるようにマキシマイズしている側のトラックをのフェーダを下げて聴き比べることで、音圧上げで何を失ったかに気づけます。ここでの損失をいかに小さくするかが常に課題ですから、損失が大きすぎるならマキシマイズをやりなおすのです。
それから、今回強く感じたのですが、
ミックスのあと、その流れでセルフマスタリングだと、どうしても客観性をなくしてしまうみたいで、団子状態になっていても気付かずに、そのときはきちんと分離しているように聴こえたりしてしまいます。
せめて一日はあける。ストックミュージックみたいな納期のない仕事なら2曲セットで別の曲のミックスをしてからマスタリングするみたいな合理的な作業フローを作らないといけないかなと感じました。
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