先程オーディオジャングルを巡回しながら、「今どのジャンルを作るのが賢いか?」について分析しました。
結果が出たので書きます。
結果的にHIP HOPが圧倒的に賢いです。
まず考察を限定して正確に把握するために1ヶ月以内にリリースされた楽曲だけで比較することにします。
大ヒットしている曲は何年も売り続けているものあるのですが、
おそらくそれはトップページに出続けるような限られた曲だけなのではないかと思われますし、
売上効果が累積していって例外的な状況になっていると考えられるます。
下の図はそれぞれのジャンルの過去一ヶ月に登録された全曲数と8セールス以上売り上げた楽曲の累計セールス数(2017年4月30日)です。
8セールスまで調べるのが時間的に限界だったというのと、8セールスまで下ればだいたい正確なデータになるだろうという勘をもとに判断しました。
全売上を調べようとすると丸1日でも足りないのではないかも。
例えば長年に渡ってオーディオジャングルにおけるビッグセールスを作り続けているコーポレート系で見てみましょう。
今月2361曲がリリースされています。その中で8セール以上売れた曲の総売上数は115曲。
つまり115セールス分の需要チャンスに対して2361曲で戦っていることをあらわしています。
1曲に割り当てられる需要チャンスは0.05セールスということになります
ヒップホップを見てみましょう。
283セールスを367曲で取り合っています。1曲あたりで考えると0.7セールスが与えられる形になります。
こうしてみると今はオーディオジャングに登録するならヒップホップが一番合理的だということが分かるのです。
その次がFUNK。あとはだいたい横ばいで今のところコーポレートが落ちているってことがわかります。
8セールス以上売れた曲が0のジャンルももちろんあります。
こういったジャンルは当たれば競合がいないのでデカイと考えることもできます。
しかしバイヤー目線で考えるとそうとも言えないかもしれません。
もし自分が映像クリエーターでオーディオジャングルで曲を買おうとしているとしたら、すでに何のジャンルの曲を買うかは決めていると思うのです。
シネマティックを買おうと思ってた映像ディレクターがジャズにいいのがあったからジャズに変えるというのはあまりないケースのはずです。
つまり表でいうSalesは予め決まった要素に近いと言えます。
この状況の理由を考えてみる
そう考えると今現在多くの需要があるのはシネマティックとヒップホップ。
しかしシネマティックは供給が多すぎる。
これも考えてみれば当然です。
シネマティックを作る人はそのそも映画や映像の音楽をやりたい人が多い。文字通りシネマティックですから。
だからそういうシネマティックを作りたい音楽家が映像作品に使われるために存在するプラットフォームであるオーディオジャングルにたくさん集まってき来ているのは当然です。
逆にヒップホップを作る人はDJだったりクラブカルチャーを通ってきた人が多い。
傾向的には映像作品に楽曲を提供したいというよりも、オーディエンスにビートを届けるぜっていうタイプの人が多いと思います。
つまりオーディオジャングルには行き着きにくい。
B-BOYはメイクマネーが心情と言えどあくまでヒップホップ的なメイクマネーじゃないとクールじゃない。
ちょっと飛躍しましたが、こういう感じで今の状況が生まれているのかもしれません。
かくいう僕も最近はヒップホップばかり作っています。
別の記事にも書きましたが、依頼でもらっている仕事も2016年終わりごろからヒップホップの依頼ばかりです。
それが市場の傾向でもあなのかなと思います。
もちろん、自分が何を作りたいかとか、今何をつくる技術をつけるのが将来的に見てプラスになるのかとかっていうの重要な指標です。
でも時にはドライに数字だけ見てみるのも面白いです。
とりあえず2017年ヒップホップが儲かります。
日本人オーデイオジャングラーのみなさん、がんがん行きましょう。
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2017年5月16日追記
今日再び調査しましたところ、ヒップホップは若干落ち始めているようです。
今熱いのはFUNK。
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2017/06/20 追記
本日再び調査しました。
以前としてFUNKとHIPHOPの独壇場。
EDMが激落ちしてきました。
去年はEDMが今のHIPHOPみたいなポジションだった。
一般的なミュージックシーンの後をおいかけるものだと思っていたけど、先を行ってるのではないかと思うときもあったりして不思議です。