音楽制作

ミックス時のモニタリングレベルの話

投稿日:2017年07月24日 更新日:

ミックスする際にどのくらいの大きさでモニタースピーカーをならすのがいいのかについて書きます。

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結論から書くと「モニターボリュームをつねに上げ下げする」ということになります。

そもそも業務でミックス等に携わっている方は分かると思いますが、毎日6時間くらいはモニターからの音を聞きつづけることになるので、ずっと大きな音で聞き続けるというのは不可能です。

ミックスのバイブルことThe mixing secret(リンク下記)によると(個人差はありますが)通常小さい音でモニターしながらミックスしつつ、大音量で確認する必要があるときは1回あたり30秒くらいの間ボリュームを上げて作業するくらいが適切とのことです。

つまり大きい音小さい音、両方でバランスをとるべきだということです。

大きい音でモニターしなければいけない理由

もっとも重要な要因はボリュームによって聴こえる周波数が違うからです。

下の図は等ラウドネス曲線と呼ばれてる図です。

ある音量の音の周波数を変化させたときに聴感上同じ大きさになる音圧を測定した線です。

上に行くしたがって音圧が上がります。

例えば一番下の曲線を見てみます。

20hz(すごく低い音)のときには70dbでならさなければ聞こえなかった音の周波数を上げていくと1000hz付近では+1db程度で聞くことができるということです。

この図で言うと10db程度では200hzから10000hzあたり以外の音は聴くことができないということになります。

つまり、特にベースやローエンドのミックスに関しては大きな音で確認しなければいけないということがわかります。

さらにこれと近い理由ですが、大きい音でモニターしなければ不要なノイズや音の細かい部分を確認することができません。

不要なノイズに気づいて処理をするということは言うまでもありませんが、例えばリバーブの減衰などはモニターレベルをかなり上げなければ音がどこまで伸びているかを正確に把握することができません。

小さい音でモニターしなければ行けない理由

逆に小さい音でモニターすることのメリットです。

ひとつはダイナミックレンジを正確に把握することができるという点です。

音が大きいとダイナミックレンジは減少して聴こえます。

つまり大きい音と小さい音の区別がつきにくくなってしまうのです。

大きな音でモニターしているとすべての音が十分になっていて、なりすぎてもいないように感じてしまうのです。

小さい音でミックスをするとその問題を解決できます。

極端な言い方をするとトラック間のバランスをとる際は小さい音でモニタリングしたほうがよいと言えます。

さらに等ラウドネス曲線で起こることがリスナーの視聴環境でも同じように起こるということも忘れてはいけません。

リスナーがスマホやPCのスピーカーなど小さな音で聴く状況が想定される場合、低音はばっさり切られて再生されてしまうことになります。

その状況でもなるべくクオリティーを損なわずに聞かせられるミックスを作ることを考えるとやはり小さいな音でのモニタリングも重要だと分かります。

モニタリングレベルによる結果の違いに迷った場合の判断方法

このように大きい音、小さい音、両方でミックスの判断をしていくことになるのですが、モニターレベルの大小ですべき処理や判断が食い違ってしまうというケースは少なからず発生します。

そういった時は想定される曲の聞かれ方によってどちらを優先するかを考えればいいです。

ゲームやスマホアプリで使われる音楽なら小さなボリュームで聞かれることになるでしょうから、判断に迷った場合は小さなモニターレベルの判断を基準にします。

演劇で使われる音楽を作っているのなら劇場の大きなスピーカーで再生されるわけですから、大きな音モニターレベルでの判断を優先します。

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実際ミキシング業務をやってるスタジオに行くと、モニターコントローラーのボリュームノブが極端に色が剥げていたり長年の手垢で汚れています。

 

 

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