FutureBassのご依頼を頂きまして、リファレンス曲を聞きまくったのでその中でFutureBassっぽさを出す上で役立つだろうと思われるチップスを書いておきます。
なお例示するために別途新しい曲を作ってみましたので、それもアップしておきます。
ザ・フューチャーベース
9th11th13thを多用する
How to make FutureBassとかネットで検索すると最初に出てくるのがテンションコードです。
9th 11th 13th を積極的に入れていくとそれっぽさが出てくるようです。
シンセによる中高域のにごりを作ります。
1つのシンセやプラグインでSaw波形のシンセを使うことが重要ですが、概ね2つか3つのシンセを重ねることでそれっぽいい感じになります。
さらにシンセのコードフォームはクローズで。
とにかくコードのパッドの音域に音を詰め込む感じでアレンジします。
ダッキング をベースとシンセに
キックをトリガーに引っ込むサイドチェインをベースと厚いシンセに強めにかけましょう。
昨今のダンスミュージック全般においてダッキングは必須のテクニックではあるのですが、特にFutureBassの場合突発的にキックを抜いた時にもダッキングがかかるケースが多いようです。
トラック中のキックをそのままダッキングのトリガーに使わずに、別途トリガーのためだけの波形をキックと同じタイミングで張ってコンプに送ることでキックを抜いた際にもサイドチェインをかけることができますし、実際のキックの音色を変えずにその波形をいじることでコンプのかかりかたを変えたりできるので便利です。(リリースを伸ばしたり)
わざとらしいタム回し
よくタム回しをドコドコドコドコとか口で表現したりしますが、そういう感じのタム回しがよく入ってます。
トラックを流しながら口でタムのフレーズを歌ってみるとマッチしたフレーズを作りやすいです。
さらにこのタムがすこし他のドラムパーツから浮くくらいMIDIっぽい音色だったり、クリアだったりすることで面白さが出てるケースが多いです。
シャーシャー言わす
シンバルやリバースシンバル、ライザーなど高い周波数を覆っている音がが際限なくなってます。
むしろかぶさってるのが常態でアクセント的に外すくらいの感じの曲すらあります。
シンセパッドでも音をつめましたが、やはりここでも過剰に中高域に詰め込んでいくのがFutureBassっぽさなのかも。
フィルターぐりぐり
基本的にシンセ内部のフィルターをLFOをMIDIノートでコントロールしながら切り替えていくのが本物の作法のようです。
過去記事にMassiveで近いことをやる方法を書いてます。
ただFutureBassっぽいノコギリ波のシンセって複数重ねないと十分な厚みが出ないようでして、シンセ内部のコントロールでやろうとするとややこしいです。
僕はシンセをまとめて1つのチャンネルに送ってそこでフィルターをかけて擬似的にやってます。
音の変化のバリエーションは減りますがこちらの方が直感的に操作できると思います。
例示した曲ではWavesのOneFileterをかけてオートメーションを書いてます。
リバーブをダッキング
これはチュートリアルでは見つけられなかったんですが、ヒップホップの勉強をしてたときに見つけたチップスです。
ネット上にワザとして出てはいないんですけど、曲を聞く限り明らかにやってるだろうと思う曲がかなりあるので書いておきます。
長めのリバーブを作って必要なトラックからセンドで送ります。
でそのリバーブトラックをスネア後や1小節の後半半分はダッキングします。
一瞬時間が止まったような感じが作れます。